EU規制当局もGoogleとYahoo!の広告分野における提携に関して調査を始めたようです。広告提供に関する提携ということなので、EC合併規則かEC条約81条の下での判断かどちらかになると思います。米国の規制当局と同じく今後の動向が見逃せません。
「EU、グーグルとヤフーの提携を調査--独占禁止法違反問題文:Elinor Mills(CNET News.com)翻訳校正:湯木進悟、編集部2008/09/16 07:40 」
http://japan.cnet.com/marketing/story/0,3800080523,20380377,00.htm
「Reutersは現地時間9月15日、欧州連合(EU)における独占禁止法の監視機関が、米監視機関と足並みをそろえ、GoogleとYahooの間で提案されている、広告分野における提携に関する調査を開始したと伝えた。
欧州競争政策担当委員のNeelie Kroes氏の広報担当を務めるJonathan Todd氏は、EU規制当局が、GoogleとYahooの提携について、欧州市場での競争に及ぼしかねない影響を見極めるため、7月中旬には予備的な調査へと着手することを決定するに至ったと、Reutersに語ったという。
Googleは6月、Yahooとの協議を行い、Yahooの検索サイト上で掲載される広告提供に関する提携を結んだ。
一方、複数の情報筋は、米政府当局が、GoogleとYahooの広告の売り上げに関わる提携を問題視するのか、さらに対象を広げて、検索広告市場全体でのGoogleの独占的優位性をも調査していくのか、討議していると伝えている。
Googleの広報担当は電子メールで次のようなコメントを寄せた。「提携の対象範囲は、米国とカナダのYahooのサイトに限られており、欧州市場への影響はないと考えている。もちろん、監視機関の調査には協力する。監視機関も、われわれと同じ結論を出すだろう」
EU規制当局の関係者に、事実確認を求める電子メールを送付したものの、すぐには回答が得られなかった。
さらに同日、World Association of Newspapersはこの提携に反対する意思を示した。理由は、GoogleとYahoo間の検索マーケティングに関する競争が損なわれること、そして、新聞社にとって費用の増加と売上の減少につながることを挙げている。新聞社は、オンライン広告の収入や、検索エンジンを介したサイトへのトラフィック誘導で、GoogleとYahooに大きく依存している。 」
2008年9月17日水曜日
2008年7月18日金曜日
インテル、欧州委員会からも規制?
インテル、独禁法を巡り欧州規制当局から新たな告発の可能性--WSJ報道
(http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20377348,00.htm?tag=nl)
文:Steven Musil(CNET News.com)翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008/07/16 18:24
Intelは、同社の販売活動を調査している欧州の規制当局から新たに告発される可能性があるという。Wall Street Journaが米国時間7月15日夜、この件に詳しい匿名筋の話として報じた。
Wall Street Journalによれば、早ければ7月17日に告発される可能性があるという。Intelが欧州の小売業者に対し、ライバルであるAdvanced Micro Devices(AMD)のプロセッサを購入しない見返りとして報奨金を申し出たとされている。
Intelの広報担当であるChuck Mulloy氏は、新たな告発の可能性について、Wall Street Journalに対し、「Intelはこれまでずっと協力しており、委員会がどうするかについては本当に何も知らない。われわれは法にのっとって営業活動を行っていると信じている」と述べた。
これは、Intelにとって、米国内外の規制当局を相手どった一連の独占禁止法訴訟の戦いで最新のものとなる。
6月には、Intelの商行為は、同社の独占禁止法違反の正式な調査を開始した米連邦取引委員会によって詳しく調べられていると報じられた。
また、Intelは世界中、特に欧州、韓国、日本で厳しく調査されているが、米国ではここ数年、最近開始されたニューヨーク州検事総長Andrew Cuomo氏による州レベルでの調査以外、同社の商行為に対する反発はほとんど見られていない。
(http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20377348,00.htm?tag=nl)
文:Steven Musil(CNET News.com)翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008/07/16 18:24
Intelは、同社の販売活動を調査している欧州の規制当局から新たに告発される可能性があるという。Wall Street Journaが米国時間7月15日夜、この件に詳しい匿名筋の話として報じた。
Wall Street Journalによれば、早ければ7月17日に告発される可能性があるという。Intelが欧州の小売業者に対し、ライバルであるAdvanced Micro Devices(AMD)のプロセッサを購入しない見返りとして報奨金を申し出たとされている。
Intelの広報担当であるChuck Mulloy氏は、新たな告発の可能性について、Wall Street Journalに対し、「Intelはこれまでずっと協力しており、委員会がどうするかについては本当に何も知らない。われわれは法にのっとって営業活動を行っていると信じている」と述べた。
これは、Intelにとって、米国内外の規制当局を相手どった一連の独占禁止法訴訟の戦いで最新のものとなる。
6月には、Intelの商行為は、同社の独占禁止法違反の正式な調査を開始した米連邦取引委員会によって詳しく調べられていると報じられた。
また、Intelは世界中、特に欧州、韓国、日本で厳しく調査されているが、米国ではここ数年、最近開始されたニューヨーク州検事総長Andrew Cuomo氏による州レベルでの調査以外、同社の商行為に対する反発はほとんど見られていない。
Yahoo、Google広告提携のその後
米ヤフー、連邦議会にグーグルとの広告提携の正当性を主張
(http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20377395,00.htm?tag=nl)
文:Declan McCullagh(CNET News.com)翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008/07/17 16:14
Yahooは米国時間7月15日、米上院の公聴会に出席し、Googleとの広告提携計画を弁護した。一方、Microsoftは、計画は競争を阻害するもので、「違法」な可能性さえあると激しく避難した。
反トラスト小委員会を前に行われた公聴会では、かつて3社により行われた議論が再現された。Microsoftは、提携を阻止するため、独占禁止法に違反すると意義を唱え、YahooとGoogleの両社は、提携は完全に合法であり、競争を促進するものだと述べている。
Microsoftが憤慨している理由の1つは、広告提携がポイズンピルとなり、Yahooの買収価格を最大2億5000万ドル引き上げる可能性があるからだ。Googleにもたらした売り上げの50%まで減らすことは可能だが、この2億5000万ドルという金額は、買収によって広告提携が終了した場合にYahooがGoogleに支払う義務がある、いわゆる契約解除の手数料だ。Yahooに対する訴訟(PDF)には、「独占禁止法の懸念から、MicrosoftはGoogleと提携したYahooを吸収することはできず」、提携契約の破棄は非常に大きな買収の障害になると書かれている。
7月15日の上院議員たちの発言は、YahooとGoogleの新たな関係をあからさまに非難するものでも後押しするものでもなかった(提携が実際に行われるまでは、上院ではなく司法省が独占禁止法にもとづきこの件を調査している。連邦議会は正式にはこの件に関与していない)。
Arlen Specter上院議員(共和党、ペンシルベニア州選出)は、アクティビスト投資家のCarl Icahn氏が関与する株式公開買い付けの観点からこの件を見ているようだ。「Ichan氏はMicrosoftにYahooを買収してほしいと考えている。明らかに、Yahooの価値はYahoo自身の手にあるよりもMicrosoftの手にあった方が高くなる。これにより、すでに非常に複雑な事態がさらに複雑化している」
公聴会で唯一驚いたのは、7月8日にカリフォルニア州サンノゼで行われたMicrosoftとYahooの幹部による非公開の会合に関する、Micrsoftの法律顧問であるBrad Smith氏の説明だった。
Smith氏によると、Yahooの最高経営責任者(CEO)であるJerry Yang氏は席上で、検索市場は両極化しており、一方の極はGoogleが支配し、もう一方はYahooとMicrosoftが主体となっていると説明したという。Smith氏は、「もしYahooがGoogleと提携すれば、YahooはGoogleが支配する極の一部になる」というYang氏の発言を引用した。そして、Microsoftは「検索市場では、自社だけで極を維持できるほど強くない」とYang氏が述べたと語った。
(http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20377395,00.htm?tag=nl)
文:Declan McCullagh(CNET News.com)翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008/07/17 16:14
Yahooは米国時間7月15日、米上院の公聴会に出席し、Googleとの広告提携計画を弁護した。一方、Microsoftは、計画は競争を阻害するもので、「違法」な可能性さえあると激しく避難した。
反トラスト小委員会を前に行われた公聴会では、かつて3社により行われた議論が再現された。Microsoftは、提携を阻止するため、独占禁止法に違反すると意義を唱え、YahooとGoogleの両社は、提携は完全に合法であり、競争を促進するものだと述べている。
Microsoftが憤慨している理由の1つは、広告提携がポイズンピルとなり、Yahooの買収価格を最大2億5000万ドル引き上げる可能性があるからだ。Googleにもたらした売り上げの50%まで減らすことは可能だが、この2億5000万ドルという金額は、買収によって広告提携が終了した場合にYahooがGoogleに支払う義務がある、いわゆる契約解除の手数料だ。Yahooに対する訴訟(PDF)には、「独占禁止法の懸念から、MicrosoftはGoogleと提携したYahooを吸収することはできず」、提携契約の破棄は非常に大きな買収の障害になると書かれている。
7月15日の上院議員たちの発言は、YahooとGoogleの新たな関係をあからさまに非難するものでも後押しするものでもなかった(提携が実際に行われるまでは、上院ではなく司法省が独占禁止法にもとづきこの件を調査している。連邦議会は正式にはこの件に関与していない)。
Arlen Specter上院議員(共和党、ペンシルベニア州選出)は、アクティビスト投資家のCarl Icahn氏が関与する株式公開買い付けの観点からこの件を見ているようだ。「Ichan氏はMicrosoftにYahooを買収してほしいと考えている。明らかに、Yahooの価値はYahoo自身の手にあるよりもMicrosoftの手にあった方が高くなる。これにより、すでに非常に複雑な事態がさらに複雑化している」
公聴会で唯一驚いたのは、7月8日にカリフォルニア州サンノゼで行われたMicrosoftとYahooの幹部による非公開の会合に関する、Micrsoftの法律顧問であるBrad Smith氏の説明だった。
Smith氏によると、Yahooの最高経営責任者(CEO)であるJerry Yang氏は席上で、検索市場は両極化しており、一方の極はGoogleが支配し、もう一方はYahooとMicrosoftが主体となっていると説明したという。Smith氏は、「もしYahooがGoogleと提携すれば、YahooはGoogleが支配する極の一部になる」というYang氏の発言を引用した。そして、Microsoftは「検索市場では、自社だけで極を維持できるほど強くない」とYang氏が述べたと語った。
欧州委員会、農業補助金削減の合意を目指す
欧州委員会がWTO交渉に向けて動き出したようです。やはりネックは農業分野。農業補助金の削減を示唆している欧州側ですが、共に農業分野を弱点とする日本も農業補助金削減を余儀なくされる可能性があります。原油高で農家が苦しい中、どこまで日本が譲歩するのか或はしないのか、注目されるところです。
欧州委員、WTO交渉「打開の可能性広がる」
(http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080717AT2M1703717072008.html)
欧州連合(EU)のマンデルソン欧州委員(通商担当)は17日の記者会見で、21日から開かれる世界貿易機関(WTO)閣僚会合に絡んで「事態打開の可能性が広がっている」との考えを表明した。最終案での大筋合意は「難しい状況だが、実現は可能だ」と語った。WTOのラミー事務局長と歩調をそろえて大筋合意は可能という認識を示した。
マンデルソン委員は日米欧や途上国の間で「この1週間で(大筋合意への)兆しが出ている」と強調。各国・地域間の複雑な利害対立を認めながらも、閣僚会合の合意が「世界経済の成長持続や消費者価格の安定につながる」と強く訴えて関係国に譲歩を求める考えだ。
欧州委員会のフィッシャーボエル委員(農業担当)は「農業補助金の削減での合意が求められる」と指摘。今回の閣僚会合で農業分野での合意に失敗すれば「当面はWTO交渉が凍結されるだろう」と警告した。(ブリュッセル=下田敏)(23:02)
欧州委員、WTO交渉「打開の可能性広がる」
(http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080717AT2M1703717072008.html)
欧州連合(EU)のマンデルソン欧州委員(通商担当)は17日の記者会見で、21日から開かれる世界貿易機関(WTO)閣僚会合に絡んで「事態打開の可能性が広がっている」との考えを表明した。最終案での大筋合意は「難しい状況だが、実現は可能だ」と語った。WTOのラミー事務局長と歩調をそろえて大筋合意は可能という認識を示した。
マンデルソン委員は日米欧や途上国の間で「この1週間で(大筋合意への)兆しが出ている」と強調。各国・地域間の複雑な利害対立を認めながらも、閣僚会合の合意が「世界経済の成長持続や消費者価格の安定につながる」と強く訴えて関係国に譲歩を求める考えだ。
欧州委員会のフィッシャーボエル委員(農業担当)は「農業補助金の削減での合意が求められる」と指摘。今回の閣僚会合で農業分野での合意に失敗すれば「当面はWTO交渉が凍結されるだろう」と警告した。(ブリュッセル=下田敏)(23:02)
2008年7月5日土曜日
NTT東日本事件に関して
いわゆる自然独占と呼ばれるような分野でNTTが持っている不可欠施設を利用しないと他の企業が新規参入できないというのが電気通信の分野です。今回の事件では光ファイバーに関する価格設定が問題とされています。具体的には、公取委は、NTTが実際には実現が困難だと思われる需要予測から価格設定を行い、32分岐方式であるとしていたが実際には芯線直結方式で顧客にサービスを提供するなどの行為が私的独占に該当すると審決を行っています。ただし、新しい事業を始めるにはある程度低い価格を設定せざるを得ず、長期的に見た需要予測も必要との見解もあります。
独占それ自体を有することそれ自体は問題ありませんが、自然独占が生じており独占状態にある企業は、市場へのインパクトを見て企業行動を行う必要があるということになります。ここからは私見ですが、独占者は独占者でない事業者よりも独禁法上違反とされやすいため酷とも思えますが、社会的に弱い立場に置かれたプレイヤーにとって最大限利益が得られやすいように「公正さ」が担保されるためには、必要な規制であると考えます。現在NTTは審決取消訴訟を提起して係争中。
独占それ自体を有することそれ自体は問題ありませんが、自然独占が生じており独占状態にある企業は、市場へのインパクトを見て企業行動を行う必要があるということになります。ここからは私見ですが、独占者は独占者でない事業者よりも独禁法上違反とされやすいため酷とも思えますが、社会的に弱い立場に置かれたプレイヤーにとって最大限利益が得られやすいように「公正さ」が担保されるためには、必要な規制であると考えます。現在NTTは審決取消訴訟を提起して係争中。
2008年6月2日月曜日
独禁法改正案の先送りへ?
どうやら独禁法改正案が先送りになりそうです。政治的な背景もありますが、不公正な取引方法の一部への課徴金導入など、理論的な説明に乏しい感が否めません。また、公取委の審判制度を今後維持していかなければ専門性の高い判断は裁判所には難しいと思われます。この点、経済法の法学者も統一的な見解として、改正案に対して反対する意見を出しています(舟田教授のHPからhttp://www.pluto.dti.ne.jp/~funada/0804HP-ikensho-kakuteiban.pdf また、根岸先生の見解http://www.castlaw.com/antitrust/tsuredure/tsuredure81.html そして、舟田先生の見解http://www.pluto.dti.ne.jp/~funada/0804%20HPdokkinhoukaiseian%20Funada%20iken.pdfをご紹介いたします)。独禁法改正案の今後の動向を注視する必要があるでしょう。
会期末迫る国会、独禁法改正案の先送り濃厚
(http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080602AT3S0100F01062008.html)
「今国会の会期末が15日に迫るなか、法案の成否が最終局面に入っている。カルテルの主犯格への制裁強化を柱とした独占禁止法改正案などは与野党の調整が難航、秋の臨時国会以降への先送りが濃厚だ。「生活関連」法案で与野党合意が成立するケースも増えているが、対決型法案では与党は衆院での再可決を基本に置くしかないのが実情。足元の歩み寄り機運はなお限定的だ。
政府が今国会に提出した80法案のうち、成立は6月1日時点で49本。最終的に最大で70本程度が成立し、成立率は80%程度になる見込みだ。昨年の通常国会の92%を下回るのは確実。衆参ねじれ国会の与野党対決のあおりで、審議が政府・与党の思うように進まなかった」。
会期末迫る国会、独禁法改正案の先送り濃厚
(http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080602AT3S0100F01062008.html)
「今国会の会期末が15日に迫るなか、法案の成否が最終局面に入っている。カルテルの主犯格への制裁強化を柱とした独占禁止法改正案などは与野党の調整が難航、秋の臨時国会以降への先送りが濃厚だ。「生活関連」法案で与野党合意が成立するケースも増えているが、対決型法案では与党は衆院での再可決を基本に置くしかないのが実情。足元の歩み寄り機運はなお限定的だ。
政府が今国会に提出した80法案のうち、成立は6月1日時点で49本。最終的に最大で70本程度が成立し、成立率は80%程度になる見込みだ。昨年の通常国会の92%を下回るのは確実。衆参ねじれ国会の与野党対決のあおりで、審議が政府・与党の思うように進まなかった」。
2008年5月9日金曜日
公取委で論文発表
本日公取委で自分の論文の発表を行ってきました。
テーマは、「単独の買手事業者により誘引された共同行為の再考-買手市場支配力の視点から」です。本論文は、慶應義塾大学の法学政治学論究76号に掲載されています。本論分では、買手市場支配力の中でも例外的な場合(単独の買手事業者)を論じているので、今回の発表では、次の論文の内容でもある原則的な買手市場支配力(複数の買手事業者)を付け加えながら発表しました。
論文の要約は以下の通りです。
渕川和彦「単独の買手事業者により誘引された共同行為の再考-買手市場支配力という視点から-」法学政治学論究76号417頁以下(2008)
<論文要約>
売手の市場支配力を主として規制を行ってきた競争法は, 買手の市場力に対する規制において理論的対応に迫られて いる。従来,買手の行為は,購買力(buying power),あ るいは交渉力(bargaining power)の問題として整理され, 市場の概念とは結びつけて捉えられてはこなかった。しか し,流通構造の変化とともに,市場における主導権が売手 から買手に移行することによって,買手事業者は市場支配 力(buyer power)を得るに至っている。 この点,買手市場支配力に関する研究が進んでいる米国 では,購買力(Buying Power)として捉えられてきた問題 を買手市場支配力(Buyer Power)として捉えた結果,水平 的な合意が存在しなくとも競争に甚大な影響を与える場合 が明らかとなった。 伝統的な共同行為規制によれば,強力な買手事業者が共 同行為の形成を誘引した場合においても状況証拠を用いて 供給業者の並行行為に水平的な合意を推認する方法が採ら れる。しかし,共同行為の中でも例外的な単独の買手事業 者により誘引された共同行為においては,水平的な合意の 形成よりも,買手事業者の市場支配力の有無が重要である。
<発表後の質疑応答について>
林先生からは、研究の意図というものを改めて問われました。濫用規制に関しては日本では、優越的地位の濫用が一般指定14項に存在しており、改めて論文として取り上げる理由を説明して下さいというものだった。優越的な地位の濫用は日本にとってはお家芸とも言うべきもの。これを必要ないとお考えなのか、というご質問を頂いた。
日本独占禁止法は、優越的地位の濫用が相対的な地位の優位性で足ります。従来議論されてきたっ相対的地位の優位性と絶対的な地位の優位性に関して、絶対的な地位の優位性とは何か、さらに、絶対的な地位の優位性が現われた特性については、従来必ずしも議論がなされてこなかった。この点を明らかにしたいというのが大きなテーマであります。今まで優越的地位の濫用は市場概念とは結び付けて考えられては来ませんでしたが、私的独占の適用該当性を検討する必要性がある場合が存在すると考えます。これがどのような事例なのかという点について論文では触れており、「スロッティング・アラウエンス」や「ペイ・トゥ・ステイフィーズ」を前提として、競合者のコストを引き上げるような行為に関しては要注意ではないかと考えます。その理由としては、まさにTRUが「スロッティング・アラウエンス」に該当するような棚スペースの割当によって買手市場支配力を獲得していたことがFTCによって認定されているということが法体制が違えど、一定の示唆が日本独禁法にもあると考えます。
さらに林先生から優越的地位の濫用と買手独占力あるいは買手市場支配力は市場を狭く取るか広くとるかという違いに過ぎないのではないかというご指摘受けた。買手独占力によって安く仕入れることができて消費者に利益になるという議論は一部ではあったが、それは古い議論の蒸し返しに過ぎないのではという点についてもご質問していただいた。
買手独占力あるいは買手市場支配力を検討すると言っても必ずしも市場を広く捉えるというこではなく、経済厚生の損失を検討するということに大きな目的がある。繰り返しになるが、相対的な地位の優位性である優越的地位の濫用を軽視するものではなく、市場理論によっては捉えられない現実社会における地位の優位性は存在している。これについてはやはり優越的地位の濫用で規制するべきである。他方、絶対的な地位の優位性に対しては、競争の実質的な制限を生じる場合がある。これに対してはより実効性があるエンフォースを課す必要あるだろう。もっとも独禁法改正案では、一部不公正な取引方法にも課徴金が課されることになっているので、この点については動向を見る必要がある。競争の実質的制限をどのように判断するのか、その基準を示すものが買手独占力、買手市場支配力概念の大きな利点であると考える。
小田切所長からは、買手独占力が生じるような場合に問題視するべきは、一義的に生産を減らすことにあるという指摘を受けた。また、雪印事件を考えてみると買手独占力の事例なのかについては怪しいとコメントいただいた。買手独占力と独占力が拮抗すれば発表スライドで引用したような価格モデルの均衡に近づくこととなる。結局は交渉力の問題ではないかという問題に過ぎないのではないかというご質問だった。
雪印乳業ほか乳業製造業者4名事件(公取委勧告審決昭49・5・22審決集21巻30頁) については第一次石油ショックの時代という特殊な事実背景が存在しているが、現在も原油価格高騰により、牛乳生産者は厳しい状況に置かれている。当該事件では、購入価格、小売希望価格も併せて値上げされており、買手独占力の定義に当てはまりにくいのは確かである。この事例については、事実を見ながらもう一度検討しなければならない。ただ、牛乳メーカーが購入価格の値上げに応じた後でも買い叩きがあったのではと推察される。 また、 四国食肉流通協議会事件(公取委勧告審決平4・6・9審決集39巻79頁)では、卸売にあたる業者が豚肉生産者の購入価格を決定していた事例だが、全国スーパーに対して売っている場合に競争が働いているのでいいのではないかというご指摘も受けたが、豚肉生産者と卸売業者の関係では、経済厚生の損失が存在していることは言えるであろう。
いずれにせよ、買手独占力を考える上では、上流市場、下流市場双方の独占を併せてみる必要であるという意見については、勉強になった。
また、研究員の方から市場の取り方についてかなり詳しくご質問を受けた。トイザラスのようなおもちゃメーカーなら分かりやすいが、スーパーやコンビになどでは、どのような市場を取るのか。給食を買い受ける学校など、エンド・ユーザーも買手独占力の対象となり得るのかというものだった。また、おもちゃの市場を考えた場合、全国で買うことは通常考えられないので、大都市などで限られた市場を取る方が妥当であろうというコメントを頂いた。通常は消費者の行動から市場を画定するが、買手独占の場合どこの市場をどの要素を捉えるかについてもご質問いただいた。
おそらく、スーパー、コンビニであれば商品ごとに市場をとることはなかなか困難なので、地理的市場が妥当ではなかろうか。そしてエンドユーザーに関しても日本独占禁止法で事例がいくつか見られることから規制対象となると言えるだろう。 どの要素を捉えるかについては、買手独占の場合、売手の行動をみなければならないと同時に上流市場の状況を見なければならないだろう。
また、ペイ・トゥ・ステイ・フィーズやスロッティング・アラウエンスの料金がどのような形態で行われているのかというご質問を受けた。これは追加調査が必要である。
さらに、買手独占のモデルにおける均衡点をどのように決めるのかということについてご質問を受けた。これは、当事者同士の主張、立証を踏まえて最高裁判所の判断を出すことになると思います。
テーマは、「単独の買手事業者により誘引された共同行為の再考-買手市場支配力の視点から」です。本論文は、慶應義塾大学の法学政治学論究76号に掲載されています。本論分では、買手市場支配力の中でも例外的な場合(単独の買手事業者)を論じているので、今回の発表では、次の論文の内容でもある原則的な買手市場支配力(複数の買手事業者)を付け加えながら発表しました。
論文の要約は以下の通りです。
渕川和彦「単独の買手事業者により誘引された共同行為の再考-買手市場支配力という視点から-」法学政治学論究76号417頁以下(2008)
<論文要約>
売手の市場支配力を主として規制を行ってきた競争法は, 買手の市場力に対する規制において理論的対応に迫られて いる。従来,買手の行為は,購買力(buying power),あ るいは交渉力(bargaining power)の問題として整理され, 市場の概念とは結びつけて捉えられてはこなかった。しか し,流通構造の変化とともに,市場における主導権が売手 から買手に移行することによって,買手事業者は市場支配 力(buyer power)を得るに至っている。 この点,買手市場支配力に関する研究が進んでいる米国 では,購買力(Buying Power)として捉えられてきた問題 を買手市場支配力(Buyer Power)として捉えた結果,水平 的な合意が存在しなくとも競争に甚大な影響を与える場合 が明らかとなった。 伝統的な共同行為規制によれば,強力な買手事業者が共 同行為の形成を誘引した場合においても状況証拠を用いて 供給業者の並行行為に水平的な合意を推認する方法が採ら れる。しかし,共同行為の中でも例外的な単独の買手事業 者により誘引された共同行為においては,水平的な合意の 形成よりも,買手事業者の市場支配力の有無が重要である。
<発表後の質疑応答について>
林先生からは、研究の意図というものを改めて問われました。濫用規制に関しては日本では、優越的地位の濫用が一般指定14項に存在しており、改めて論文として取り上げる理由を説明して下さいというものだった。優越的な地位の濫用は日本にとってはお家芸とも言うべきもの。これを必要ないとお考えなのか、というご質問を頂いた。
日本独占禁止法は、優越的地位の濫用が相対的な地位の優位性で足ります。従来議論されてきたっ相対的地位の優位性と絶対的な地位の優位性に関して、絶対的な地位の優位性とは何か、さらに、絶対的な地位の優位性が現われた特性については、従来必ずしも議論がなされてこなかった。この点を明らかにしたいというのが大きなテーマであります。今まで優越的地位の濫用は市場概念とは結び付けて考えられては来ませんでしたが、私的独占の適用該当性を検討する必要性がある場合が存在すると考えます。これがどのような事例なのかという点について論文では触れており、「スロッティング・アラウエンス」や「ペイ・トゥ・ステイフィーズ」を前提として、競合者のコストを引き上げるような行為に関しては要注意ではないかと考えます。その理由としては、まさにTRUが「スロッティング・アラウエンス」に該当するような棚スペースの割当によって買手市場支配力を獲得していたことがFTCによって認定されているということが法体制が違えど、一定の示唆が日本独禁法にもあると考えます。
さらに林先生から優越的地位の濫用と買手独占力あるいは買手市場支配力は市場を狭く取るか広くとるかという違いに過ぎないのではないかというご指摘受けた。買手独占力によって安く仕入れることができて消費者に利益になるという議論は一部ではあったが、それは古い議論の蒸し返しに過ぎないのではという点についてもご質問していただいた。
買手独占力あるいは買手市場支配力を検討すると言っても必ずしも市場を広く捉えるというこではなく、経済厚生の損失を検討するということに大きな目的がある。繰り返しになるが、相対的な地位の優位性である優越的地位の濫用を軽視するものではなく、市場理論によっては捉えられない現実社会における地位の優位性は存在している。これについてはやはり優越的地位の濫用で規制するべきである。他方、絶対的な地位の優位性に対しては、競争の実質的な制限を生じる場合がある。これに対してはより実効性があるエンフォースを課す必要あるだろう。もっとも独禁法改正案では、一部不公正な取引方法にも課徴金が課されることになっているので、この点については動向を見る必要がある。競争の実質的制限をどのように判断するのか、その基準を示すものが買手独占力、買手市場支配力概念の大きな利点であると考える。
小田切所長からは、買手独占力が生じるような場合に問題視するべきは、一義的に生産を減らすことにあるという指摘を受けた。また、雪印事件を考えてみると買手独占力の事例なのかについては怪しいとコメントいただいた。買手独占力と独占力が拮抗すれば発表スライドで引用したような価格モデルの均衡に近づくこととなる。結局は交渉力の問題ではないかという問題に過ぎないのではないかというご質問だった。
雪印乳業ほか乳業製造業者4名事件(公取委勧告審決昭49・5・22審決集21巻30頁) については第一次石油ショックの時代という特殊な事実背景が存在しているが、現在も原油価格高騰により、牛乳生産者は厳しい状況に置かれている。当該事件では、購入価格、小売希望価格も併せて値上げされており、買手独占力の定義に当てはまりにくいのは確かである。この事例については、事実を見ながらもう一度検討しなければならない。ただ、牛乳メーカーが購入価格の値上げに応じた後でも買い叩きがあったのではと推察される。 また、 四国食肉流通協議会事件(公取委勧告審決平4・6・9審決集39巻79頁)では、卸売にあたる業者が豚肉生産者の購入価格を決定していた事例だが、全国スーパーに対して売っている場合に競争が働いているのでいいのではないかというご指摘も受けたが、豚肉生産者と卸売業者の関係では、経済厚生の損失が存在していることは言えるであろう。
いずれにせよ、買手独占力を考える上では、上流市場、下流市場双方の独占を併せてみる必要であるという意見については、勉強になった。
また、研究員の方から市場の取り方についてかなり詳しくご質問を受けた。トイザラスのようなおもちゃメーカーなら分かりやすいが、スーパーやコンビになどでは、どのような市場を取るのか。給食を買い受ける学校など、エンド・ユーザーも買手独占力の対象となり得るのかというものだった。また、おもちゃの市場を考えた場合、全国で買うことは通常考えられないので、大都市などで限られた市場を取る方が妥当であろうというコメントを頂いた。通常は消費者の行動から市場を画定するが、買手独占の場合どこの市場をどの要素を捉えるかについてもご質問いただいた。
おそらく、スーパー、コンビニであれば商品ごとに市場をとることはなかなか困難なので、地理的市場が妥当ではなかろうか。そしてエンドユーザーに関しても日本独占禁止法で事例がいくつか見られることから規制対象となると言えるだろう。 どの要素を捉えるかについては、買手独占の場合、売手の行動をみなければならないと同時に上流市場の状況を見なければならないだろう。
また、ペイ・トゥ・ステイ・フィーズやスロッティング・アラウエンスの料金がどのような形態で行われているのかというご質問を受けた。これは追加調査が必要である。
さらに、買手独占のモデルにおける均衡点をどのように決めるのかということについてご質問を受けた。これは、当事者同士の主張、立証を踏まえて最高裁判所の判断を出すことになると思います。
2008年4月30日水曜日
製紙会社8社に対する排除措置命令
平成20年4月25日、公取委は、再生紙の古紙配合率を偽ったとして、大手製紙会社8社を景表法4条1項1号(優良誤認)違反として排除措置命令を行いました。古紙100%と表示しながらも、実際は50%程度しか古紙が含まれなかったケースがあったようです。通常、古紙が多く含まれた方が品質は劣るはずではありますが、リサイクルということに価値を置けるとするならば、表示よりもリサイクルを行っていなかったということになるのでしょう。その意味では、同法4条1項1号の「著しく優良」とは品質だけではなく、リサイクルといった社会的に評価されるべき価値も含まれると解することができると思います。
製紙会社8社に対する排除措置命令
平成20年4月25日
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/08.april/08042501.pdf
製紙会社8社に対する排除措置命令
平成20年4月25日
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/08.april/08042501.pdf
2008年4月25日金曜日
MSの控訴を却下、「Vista Capable」集団訴訟再開
MSが「Vista Capable」と広告したことは消費者に混乱を招いたとして訴えられているようです。
日本の独禁法で言えば少なくとも一般指定8項ぎまん的顧客誘引に該当し独禁法19条違反になると思います。本件では、事実関係を確認する必要がありますが、シャーマン法2条が適用が争われている事例かもしれません。そうだとすると、市場画定及び市場への悪影響をどのように判断したかが気になるところです。また、故意に混乱を引き起こしたか否かについても問題となっているようなのでこの点も興味深い点です。また、改めて動向を追ってみたいと思います。
裁判所、MSの上訴を却下--「Vista Capable」集団訴訟が再開へ
文:Jennifer Guevin(CNET News.com)翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
(http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20372057,00.htm?tag=nl)
2008/04/24 11:03
「複数のメディアの情報源によると、「Vista Capable」集団訴訟に対するMicrosoftの上訴が米国時間4月21日に却下された。
この訴訟の中心となっているのは、「Windows Vista Capable」と広告されていたPCを購入したが実際には、一部のグラフィック機能が欠けている「Windows Vista Home Basic」しか動作させる能力がなかったという消費者の苦情である。Vistaの上位バージョンを動作させるには実際には「Vista Premium Ready」というラベルがはられたPCを購入する必要があった。裁判所は、MicrosoftがVistaのリリース直前に、これらのラベルがはられたPCを販売することによって故意に混乱を引き起こそうとしたのかどうかを判断する必要がある。
訴訟は、第9巡回区控訴裁判所からの裁定を待っていたため数週間にわたって保留されていた。Marsha Pechman判事は2月、この訴訟を集合代表訴訟として認めた。Microsoftは訴訟とこれに関連する開示手続きによって同社が金銭的な損害を被るとともに「OEM、卸売業者、小売業者の価格決定や戦略などの機密情報が侵害される」としてこの決定に対して控訴していた。
現に開示手続きでMicrosoftが事前に予想していた以上の内容が明らかになった。Microsoftの幹部であるMike Nash氏が、「Vista Capable」というラベルのはられたノートPCを購入したときに自分でも混乱したと不満を述べた電子メールが公開され、そしてIntelがローエンドのチップセットを販売しやすいように、2段階のマーケティングキャンペーンを作成するようにMicrosoftに圧力をかけたという人々を当惑させる事実までもが明るみに出た。
しかし21日の裁定は、この訴訟(およびスキャンダラスな開示手続き)を再開して良いということを意味する。
Microsoftの広報担当者であるJack Evans氏はThe Seattle Timesにあてた電子メールで次のように述べた。「第9巡回区控訴裁判所による当社の中間審査の要求を受けいれないという決定は、当社の訴訟の実体に基づく裁定ではない。当社は連邦地裁自身が述べたところのこの目新しい請求が最終的には却下されると期待している」(Evans氏)」
日本の独禁法で言えば少なくとも一般指定8項ぎまん的顧客誘引に該当し独禁法19条違反になると思います。本件では、事実関係を確認する必要がありますが、シャーマン法2条が適用が争われている事例かもしれません。そうだとすると、市場画定及び市場への悪影響をどのように判断したかが気になるところです。また、故意に混乱を引き起こしたか否かについても問題となっているようなのでこの点も興味深い点です。また、改めて動向を追ってみたいと思います。
裁判所、MSの上訴を却下--「Vista Capable」集団訴訟が再開へ
文:Jennifer Guevin(CNET News.com)翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
(http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20372057,00.htm?tag=nl)
2008/04/24 11:03
「複数のメディアの情報源によると、「Vista Capable」集団訴訟に対するMicrosoftの上訴が米国時間4月21日に却下された。
この訴訟の中心となっているのは、「Windows Vista Capable」と広告されていたPCを購入したが実際には、一部のグラフィック機能が欠けている「Windows Vista Home Basic」しか動作させる能力がなかったという消費者の苦情である。Vistaの上位バージョンを動作させるには実際には「Vista Premium Ready」というラベルがはられたPCを購入する必要があった。裁判所は、MicrosoftがVistaのリリース直前に、これらのラベルがはられたPCを販売することによって故意に混乱を引き起こそうとしたのかどうかを判断する必要がある。
訴訟は、第9巡回区控訴裁判所からの裁定を待っていたため数週間にわたって保留されていた。Marsha Pechman判事は2月、この訴訟を集合代表訴訟として認めた。Microsoftは訴訟とこれに関連する開示手続きによって同社が金銭的な損害を被るとともに「OEM、卸売業者、小売業者の価格決定や戦略などの機密情報が侵害される」としてこの決定に対して控訴していた。
現に開示手続きでMicrosoftが事前に予想していた以上の内容が明らかになった。Microsoftの幹部であるMike Nash氏が、「Vista Capable」というラベルのはられたノートPCを購入したときに自分でも混乱したと不満を述べた電子メールが公開され、そしてIntelがローエンドのチップセットを販売しやすいように、2段階のマーケティングキャンペーンを作成するようにMicrosoftに圧力をかけたという人々を当惑させる事実までもが明るみに出た。
しかし21日の裁定は、この訴訟(およびスキャンダラスな開示手続き)を再開して良いということを意味する。
Microsoftの広報担当者であるJack Evans氏はThe Seattle Timesにあてた電子メールで次のように述べた。「第9巡回区控訴裁判所による当社の中間審査の要求を受けいれないという決定は、当社の訴訟の実体に基づく裁定ではない。当社は連邦地裁自身が述べたところのこの目新しい請求が最終的には却下されると期待している」(Evans氏)」
2008年4月24日木曜日
公正取引委員会、JASRACに立ち入り
日本音楽著作権協会(JASRAC)に公取委が立ち入りしたようです。着うた事件以来、公取委は、JASRACの動向に注意を向けているようですね。着うた事件以来、著作権のプールする行為が問題視されることとなりそうですが、レーベルモバイルと異なりJASRACの市場支配力は相当のものですから、私的独占(2条5項)の該当の余地もありそうです。
この点、米国の音楽の著作権関係の事件として、BMI事件がありますが、著作権者と一括許諾契約を結ぶようであっても他の契約の選択肢を拒むことのないようにしていただきたいものです。
公正取引委員会、JASRACに立ち入り検査--著作権管理市場を独占の疑い
(http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20371984,00.htm?tag=nl)
永井美智子(編集部)
2008/04/23 13:30
「公正取引委員会は4月23日、独占禁止法違反の疑いで日本音楽著作権協会(JASRAC)に立ち入り検査した。著作権管理市場への新規参入を妨げた疑いがもたれている。
JASRACは放送局と著作権使用に関する包括利用許諾契約を結んでおり、NHKおよび地上波放送局に対して、放送事業収入の1.5%を使用料として徴収する代わりに、管理楽曲については自由に利用できるようにしている。公正取引委員会はこの点において、他の著作権管理団体の新規参入を妨げている疑いがあると判断した。
今回の件についてJASRACでは『公正取引委員会の調査には全面的に協力する。また、結論を待って適正な対応をしていく』とコメントしている。」
この点、米国の音楽の著作権関係の事件として、BMI事件がありますが、著作権者と一括許諾契約を結ぶようであっても他の契約の選択肢を拒むことのないようにしていただきたいものです。
公正取引委員会、JASRACに立ち入り検査--著作権管理市場を独占の疑い
(http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20371984,00.htm?tag=nl)
永井美智子(編集部)
2008/04/23 13:30
「公正取引委員会は4月23日、独占禁止法違反の疑いで日本音楽著作権協会(JASRAC)に立ち入り検査した。著作権管理市場への新規参入を妨げた疑いがもたれている。
JASRACは放送局と著作権使用に関する包括利用許諾契約を結んでおり、NHKおよび地上波放送局に対して、放送事業収入の1.5%を使用料として徴収する代わりに、管理楽曲については自由に利用できるようにしている。公正取引委員会はこの点において、他の著作権管理団体の新規参入を妨げている疑いがあると判断した。
今回の件についてJASRACでは『公正取引委員会の調査には全面的に協力する。また、結論を待って適正な対応をしていく』とコメントしている。」
2008年4月17日木曜日
日航、罰金110億円の支払いに米司法省と合意
JALは、2008年4月16日、米国司法省と罰金110億円の支払いで合意しました。国際貨物の航空運賃の値上げについて、ブリティッシュエアウェイズ、大韓航空、カンタスと価格協定を結んでいた模様です。日本の公取委は、この点について今のところまだコメントを出していませんが、米国のみならず、日本の公取委もこのような国際カルテルについて早期発見する必要があるでしょう。公取委は、2008年2月22日国際カルテルについてマリンホース国際カルテル事件について、米国司法省、欧州委員会の競争当局とともに規制に乗り出すとの声明を出しています(http://www.jftc.go.jp/pressrelease/08.february/080222.pdf)。今後はますます国際カルテルに関する国際的な取締が強化されていくでしょう。それとともに、企業のコンプライアンスに対する意識の改善が求められます。
日航、罰金110億円の支払いに米司法省と合意(日経新聞引用)
(http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20080416AT1D160DD16042008.html)
「米司法省は16日、日本航空が国際貨物の航空運賃を巡り、カルテルを結んでいたことを認め、1億1000万ドル(約110億円)の罰金を支払うことで合意した、と発表した。日航は今後、法令順守体制の強化を迫られるが、ほぼ全額を既に損失計上しており、業績への新たな影響は避けられることになった。
司法省によると、日航は2000年から06年2月にかけて、米国発・太平洋線などの国際貨物の航空運賃について、ほかの航空会社と談合を繰り返したという。原油高による燃料費の高騰を受けて導入した「付加料金」などについて、航空会社が共謀して価格をつり上げた疑いがあるとみているもようだ。
同省は欧州当局とも連携して捜査を進めており、既に英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、大韓航空、カンタス航空にも罰金を科した。」
日航、罰金110億円の支払いに米司法省と合意(日経新聞引用)
(http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20080416AT1D160DD16042008.html)
「米司法省は16日、日本航空が国際貨物の航空運賃を巡り、カルテルを結んでいたことを認め、1億1000万ドル(約110億円)の罰金を支払うことで合意した、と発表した。日航は今後、法令順守体制の強化を迫られるが、ほぼ全額を既に損失計上しており、業績への新たな影響は避けられることになった。
司法省によると、日航は2000年から06年2月にかけて、米国発・太平洋線などの国際貨物の航空運賃について、ほかの航空会社と談合を繰り返したという。原油高による燃料費の高騰を受けて導入した「付加料金」などについて、航空会社が共謀して価格をつり上げた疑いがあるとみているもようだ。
同省は欧州当局とも連携して捜査を進めており、既に英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、大韓航空、カンタス航空にも罰金を科した。」
2008年4月16日水曜日
日EU競争政策シンポジウム International Cartels-EC and Japanese laws and policies

日EUシンポジウム@政策研究大学院大学 04,16,08 (14:00-17:30)
<パネリスト>
後藤氏(公正取引委員)
Mehta(欧州委員会)
Laina(欧州委員会)
渡辺氏(弁護士)
山本氏(公取委)
EU競争法と日本の独禁法に関するシンポジウムに参加してきました。
以下がメモ書です。速記ですので、詳しくは公取委ホームページ等でご確認下さい。
Regulation773/2004 is a provision about implements.
Investigation
Statement of objection
Access to file
Response by Parties
Oral hearing
Commission Decision
Appeals
Public Access to document
"Frequent Issue"
Availability and quality of evidence; There are 60~70 cases, and some of the cases are not sufficient to punish.
Single and Continuous infringement
Parental liability ; this issue is the one of the most controversial issues in the conference.
"Leniency"
Decisive evidences are needed. First notice published 1996. Second 2002 noticed "significant added value". Current 2006 says “targeted inspection “test is taken. Leniency features are reduction that first 100%, second 30-50%, third 20-30%, and subsequent companies will be up to 20% reduction. In order to receive leniency, parties have to submit evidences which EC commission will be able to carry out inspection and find an infringement. As to fining, Increase for deterrence will be taken up to legal maximum, 10% of global annual turnover.
"Parent company liability & undertaking"
Undertaking is about legal entities with human. Parent company liability is decided whether parent companies exercise decisive influence or effectively exercise. And it deserves to mention that a single undertaking will be presumed by owning 100% of Subsidiaries.
"Typical Problem"
Double jeopardy
Discovery
Private damage; Private actions are limited to the damage form illegal conduct.
Conflict between direct settlement and private damage.
<パネリスト>
後藤氏(公正取引委員)
Mehta(欧州委員会)
Laina(欧州委員会)
渡辺氏(弁護士)
山本氏(公取委)
EU競争法と日本の独禁法に関するシンポジウムに参加してきました。
以下がメモ書です。速記ですので、詳しくは公取委ホームページ等でご確認下さい。
Regulation773/2004 is a provision about implements.
Investigation
Statement of objection
Access to file
Response by Parties
Oral hearing
Commission Decision
Appeals
Public Access to document
Availability and quality of evidence; There are 60~70 cases, and some of the cases are not sufficient to punish.
Single and Continuous infringement
Parental liability ; this issue is the one of the most controversial issues in the conference.
Decisive evidences are needed. First notice published 1996. Second 2002 noticed "significant added value". Current 2006 says “targeted inspection “test is taken. Leniency features are reduction that first 100%, second 30-50%, third 20-30%, and subsequent companies will be up to 20% reduction. In order to receive leniency, parties have to submit evidences which EC commission will be able to carry out inspection and find an infringement. As to fining, Increase for deterrence will be taken up to legal maximum, 10% of global annual turnover.
Undertaking is about legal entities with human. Parent company liability is decided whether parent companies exercise decisive influence or effectively exercise. And it deserves to mention that a single undertaking will be presumed by owning 100% of Subsidiaries.
Double jeopardy
Discovery
Private damage; Private actions are limited to the damage form illegal conduct.
Conflict between direct settlement and private damage.
登録:
投稿 (Atom)